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研究室の紹介

コンピュータで生物学

皆さん、はじめまして。2017年4月に応用生物学部に着任しました土井といいます。私はこちらでバイオインフォマティクス研究室という研究室を立ち上げています。バイオインフォマティクスというのは日本語でいうと生命情報学とか生命情報科学と訳されることもあります。簡単に言うとコンピュータで生物学のデータを解析したり、そのためのツールを開発したりするのが研究内容になります。
生物学というと、白衣を着て試験管を使って何らかの実験を行っているというのが皆さんのイメージだと思われます。実際、こちらの応用生物学部のホームページでも使用されている写真はほとんどが白衣を着て何らかの実験をしている風景となります。このイメージとは私の研究はかなり違い、パソコンの前にいるのが普段の研究風景となります。

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大量のデータが得られるようになった現在、コンピュータの力は生物学でも重要なものになっています。また、こちらで私は医薬品コースに所属していますが、創薬にもコンピュータの力は欠かせないものとなっていきています。そのような生物学もみなさんに知ってもらえればと思っています。

応用生物学部 土井晃一郎

温泉合宿で卒業論文審査会にそなえる

応用生物学部・教授の浦瀬です。

 

水環境工学研究室では,その卒業生の半数くらいが,浄水場や下水処理場の運転管理の仕事や環境監視のための水質や大気の分析の仕事に就いています。顕微鏡を覗き,フラスコを振っているバイオ系のイメージとは少し違う業界ですが,専門を生かせる職業です。ここ数年は,景気がよいためもあり,私たちの研究室では,大学院進学者を除いた就職希望者の100%の就職が決まっています。

 

そんな就職,そして,卒業の前には,卒業論文をまとめないといけません。卒業論文には審査会があり,そこでは,卒業論文の内容を,ひとりひとりが,パワーポイント(発表のためのパソコンソフト)を使って7分間で発表します。1年かけた研究ですから,7分では話しきれないほどのデータをどうやって話せばよいのか迷う人もいれば,ひたすら,どうやって,7分間耐えるかについて作戦を立てる人もいます。そんな作戦を立てるくらいなら,もっと研究を頑張ればよかったのに・・。

 

ここ数年は,審査会での発表の事前練習のために,研究室単位で合宿を1月下旬から2月上旬に実施しています。2016年は群馬の草津温泉,2017年は箱根小涌谷へ行きました。他の研究室の人たちが,発表練習のために大学で頑張っているところで,こちらは温泉というのも,なかなか優雅です。もちろん,温泉を楽しむだけではなく,ていねいな発表指導もしたつもりです。

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ところで,我々が昨年泊まった草津温泉のpHって,どのくらいか,みなさん知っているでしょうか。実は,pH2くらいの強い酸性です。一方,箱根は,「加水して,加温して,循環して,消毒して」という宿が多いようです(これはあくまで,一般論であって,宿によって風呂の方式は異なり,また,冬の箱根の静かな自然は魅力的で,源泉かけ流しのみに価値があるとは思わない)。さらに,「循環して,消毒して」のための水処理の会社もわたしたちの研究室の大事な就職先です。今年は,研究室の卒業生のうち,2名がこうした温浴施設の水質管理の企業に就職しました。生物や化学の知識は風呂にも生きています。

 

さらに詳しくは,水環境工学研究室のウェブサイトもご覧ください。

 

浦瀬太郎

疾患ゲノム制御研究室(宇井研)の紹介

こんにちは。2016年の10月より、新任教員として赴任しました宇井彩子です。応用生物学部の医薬品コースで疾患ゲノム制御研究室をスタートさせました。

 

私は、大学の4年生で配属された研究室で研究に少し興味を持ち、その後大学院に進み、「DNA損傷修復機構とゲノム不安定性とがん」の研究を始めてから、研究の面白さにすっかりはまってしまいました。大学院を卒業後は、様々な研究室の先生のもとで知識や技術を深く学びながら、この分野の研究を進めてきました。これまで多くの先生方や先輩・後輩、研究仲間のおかげで研究を進めてこれたことに大変感謝しております。

 

私の研究室での研究「DNA損傷とゲノム不安定性とがん」と書いても、一体何だろう?と思われるかもしれませんが、誰にでも起こっている大変身近な話の研究なんです。私達は普段の生活において、太陽の光(紫外線)を浴びたり、食事をしたり(同時に食べ物に含まれる物質、細菌が出す物質、化学物質を取り込んだり)する中で、あるいは、私達の細胞が増殖(DNAの複製や分裂、蛋白質を作り出す転写等)を繰り返す中で、日々、私達のDNAに傷が生じると考えられています。このようなDNAの傷ですが、人を含む生物にはDNAの傷を修復する機構(DNA損傷修復)が備わっているため、すぐに修復されます(下記の図1)。しかし、長い年月の間に修復しきれないDNA損傷が蓄積すると、DNAの変異やゲノムの異常などの「ゲノム不安定性」を引き起こし、「がん」や「老化」を引き起こすと考えられています(下記の図2)。このため、DNA損傷修復の研究は、細胞がん化や老化のメカニズムの解明に役立つと考えられています。一方で、放射線治療や一般的な抗がん剤の多くは、このDNA損傷を利用し、がん細胞のDNAを傷つけることで死滅させます。ですので、DNA損傷修復の研究は、新たながん治療の開発にも貢献すると考えられます。

 

去年の研究室発足以来、「内分泌ホルモンとがん」が専門の岡田麻衣子さんが研究室に加わってくれています。お互いの専門分野を生かし、新たな視点を研究に取り入れることにより、研究を通して「がんの克服」に貢献していきたいと考えています。また、研究室で配属された学生さんと岡田さんが接することもありますが、普段のコミュニケーションを介して、私以外の新たな視点を持つ研究者と話す機会があることは、学生さんにとっても良い刺激になり学ぶことも多いのではと考えています。

 

東京工科大学はとても広々としていて、気持ちいの良い場所だと思います。勉強や研究に疲れた時に学内を散歩すると、自然やお庭の美しさに目の疲れが取れて、心が癒されます。天気が良いと、片柳研究所から富士山も見えます。応用生物学部の先生方もとても気さくなのですが教育・研究熱心で、とても素晴らしい大学に来させてもらったと感謝しています。この東京工科大学で先生方や学生さんと共に、がん研究に貢献できたらと思っています。皆様、ぜひ一度、東京工科大学にお立ち寄りください。

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(図の説明)

図1、私達の研究室では、DNA修復機構のメカニズムの解明を行っていますUi et al. Molecular Cell, 2015

図2、がん抑制遺伝子の機能が欠損すると「ゲノム不安定性」になり、異常な染色体が生じますUi et al., Oncogene, 2014

研究の紹介(生物創薬研究室 中村真男)

皆さん、こんにちは。医薬品コースの中村真男です。

今回は、初めてのブログですので、私の研究について紹介したいと思います。

 

私の研究テーマは、さまざまな疾患の発症機構を細胞表面にある糖鎖に着目して解明することです。

 

皆さんはというと砂糖や澱粉などの食品として、また本に使われる紙やバイオエタノールの原料としてのイメージが強いのではないでしょうか。また最近の健康ブームで、オリゴ糖(糖が数個つながっている糖鎖の一種)やコンドロイチンなどの糖鎖がサプリメントとして広く使用されているため、「なにか体によいことをする働きをもつ物質」と認識されている方もおられるかもしれません。

 

私たちの細胞表面には、びっしりと覆っている糖鎖と呼ばれる分子が存在しています。糖鎖は文字通り、糖が鎖のようにつながり合った一群で、そこにどんな細胞が存在しているかを周囲の細胞に伝える情報分子としての役割、例えば免疫細胞の活動を制御したり、精子と卵子の結合(受精)の際にも糖鎖は関係しています。また、インフルエンザウイルスや病原性の細菌も細胞表面にある糖鎖を目印として体内に侵入してきます。インフルエンザ治療薬のタミフルは、糖鎖とウイルスの関係に着目した研究が生み出した成果です。最近の研究から、がん化した細胞表面の糖鎖構造は、正常細胞のものと大きく異なることがわかってきており、がんの治療を目指した研究でも糖鎖は注目されています。

 

これまでに中枢神経組織の損傷部位にみられる神経軸索の再生に関わる新しい受容体の探索を行ってきました。研究当初の目標は、再生阻害の受容体を探すことでしたが、幸運にも再生の阻害と促進に関わる2種類の糖鎖受容体の発見に至りました。今後は、これまでに開発した神経再生の解析技術を、がん細胞(写真)の転移研究に応用しようと研究を始めています。


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皆さんと一緒に医薬品開発の研究ができることを楽しみにしています。

 

生物創薬研究室 中村

研究の紹介(水環境工学研究室 筒井裕文)

みなさん、こんにちは。生命科学・環境コースの筒井です。

 

このブログで初めての記事になりますので、自分の研究について紹介をしたいと思います。

 

私の研究テーマは、微生物、特に細菌の持つ働きを活用することで水環境のさまざまな問題を解決することです。

 

おそらく、普段の生活の中で、目には見えない微生物のことを意識する機会はあまりないと思います。

しかし(!)、そんな彼らは私達の生活に密接に関わっています。

たとえば、みなさんがあたりまえに使った後の水は、”活性汚泥”と呼ばれる微生物群で十分に綺麗にしてから川にもどしています。

また、みなさんが普段歩いている道の脇の土の中でも微生物は働いていて、地球上の物質の循環を担っているのです。

もちろん良いことだけではなく、みなさんの病気の原因になる場合もあります。

そのような、目に見えないのに、あらゆる場所に存在する微生物の働きを研究することで、水環境中でどんなことが起きているのか?どうすればもっとより良い処理ができるのか?ということを調べています。

例えば、私達の研究室では水環境中に存在する抗生物質耐性菌に関する研究をしています。

しかし、環境中の現象を対象としているので、雨が降ったり、季節が変わったりするだけでも結果が変わってしまいます。

そのような複雑な研究対象なので、研究がうまくいかないこともよくあるのですが

一方で、少しづつでもヒントが集まってきて答えが見えたときはなんとも言えない面白さが得られます。

また、研究のためには、実際に河川に出かけたり、下水処理場に出かけたりすることもありますが

その時は自分の実験の目標を改めて考えることで刺激をもらえたりします。

 

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大学での研究は、それまでの授業とは違って、まだ答えの見えないことに取り組みます。

しかし、その中でどう工夫すれば上手くいくのかを悩んで、答えを見つけるという経験は

決して無駄にはなりませんし、みなさんを大きく成長させてくれるものだと思います。

このブログを読んでくださったみなさんもぜひ本学での研究を通じてどきどきやわくわくを見つけて下さい!

また、研究内容について気になる方は、ぜひとも研究室のホームページを見てみて下さい。

 

水環境工学研究室 筒井裕文

応用生物学部での医薬品コースのお話し

今年度4月から応用生物学部に医薬品コースが誕生いたしました。最近、高校生から応用生物学部の医薬品コースについてよく質問を受けますので、ここでは簡単に医薬品コースをご紹介したいと思います。

 

1)薬学部と何が違うの?

“医薬品”と聞くと、皆さんはすぐに薬学部を思い浮かべるかもしれません。私は以前に企業において創薬研究に携わっていました。企業の研究所で働いていらっしゃる方は薬学部出身者が多いことは事実ですが、そのほかに工学部、農学部、理学部など、様々な出身の方がいます。将来、医薬品開発に携わるためには、薬学部出身でなくても十分可能性があるということをご理解いただけると思います。ちなみに私も工学部の出身です。

 では薬学部と何が違うのか?大きく違う点は、薬学部は薬剤師免許の取得に重点が置かれているのに対して、応用生物学部では、医薬品開発に直結する最先端技術である生物工学を学び、最終的には卒業研究で実際にその技術を体験することで、生物工学を実学として身につけることを目標としている点です。研究体験を通して身につけた実学は、将来研究や開発分野だけではなく、医薬品の営業や販売などにも大きな力となることでしょう。

 

2)どのような研究をしているの?

 基本的には、生物工学を駆使した研究が中心となります。主にタンパク質や核酸をベースとした創薬研究や、酸化ストレスに着目した疾患解析などを進めています。以下に紹介する4研究室の教員全員が工学部出身であり、そのうち3人は製薬企業で創薬研究に携わって参りました。医薬品コースが実学を尊重し、工学的発想からの薬作りにこだわっていることが理解いただけると思います。調べていただくとわかりますが、生物工学を駆使した創薬研究を進めている大学の研究室は意外と少ないのです。

以下、簡単な研究室紹介となります。詳細は各研究室のホームページでご確認ください。

 ガン細胞に細胞分裂停止や細胞死(アポトーシス)を誘導する新規分子をRNA干渉法により探索し、新しい医薬品シーズ(種)として開発(機能性RNA工学(杉山)研究室)、ミルクに含まれる多機能性タンパク質であるラクトフェリンに着目して、ラクトフェリンを安定化させた経口製剤や注射製剤の開発(生物創薬(佐藤淳・中村真男)研究室、特定の分子に結合するDNARNA(アプタマー)を分子進化法により創製し、その核酸配列を用いた新しい診断薬、細胞イメージング技術の開発(生体機能化学(加藤輝)研究室)、抗酸化反応に着目し、高い分析技術を用いた疾患の原因解析や治療法の開発(抗加齢医化学(山本順寛)研究室 )などを進めています。


3)医薬品コースの特徴は何ですか?

 医薬品コースの特徴は、大学院への進学者が比較的多いことです。この3月に私の研究室から大学院の修士課程を卒業した学生は9名でした。現在は博士課程D31名、修士課程M26名、M14名です。ちなみに学部学生10名のうち、院進学希望者は8名となっています。医薬品コースの他の研究室でも、院進学者は比較的多いですね。

 医薬品コースに限らないことですが、企業との共同研究も積極的に進めています。私の研究室では企業と協力して、ラクトフェリンの生物製剤特許を取得いたしました。大学で開発したものを医薬品として事業化する場合、特許の取得は必須です。研究室に所属する学生は、企業との共同研究を通して、知財の重要さを実感することになります。大学において、これほどの実学教育は他にはないでしょう。

以上、簡単に医薬品コースの一端をご紹介いたしました。医薬品コースに興味のある方は是非大学院に進学して欲しいと思います。東京工科大学では、学部から大学院へ内部進学する場合の様々な支援(選考料(入学試験料)と入学金の免除、返還不要の給付制奨学金、経済的困窮者に対する授業料減免制度、5年間で修士まで修了可能な(通常は6年間)特別一貫プログラムなど)を行っています。将来、大学院への進学を考えている高校生諸君は、この点にもご注目ください。

 

               医薬品コース、生物創薬研究室  佐藤 淳

 

 

免疫食品機能学研究室(今井研 先端食品コース)紹介

みなさん、こんにちは。応用生物学部の今井と申します。初めての投稿になりますが宜しくお願いします。

私は、2014年、9月に本学応用生物学部教授に着任しました。これまでに行ってきた研究、現在行っている研究について、みなさんに紹介したいと思います。

私の研究室では、主に免疫と老化に焦点をあてた、機能性食品についての研究を行っています。

これまで行ってきた研究は静岡県立大学という大学で行ってきました。ここでの研究も現在と同じように、新しい機能性食品を見つけ出す研究でした。

花粉症などのアレルギー疾患は近年爆発的に増加しており、社会問題になっています。そこで、アレルギーに有効な食品を探す目的で、たくさんの候補食品を試し、青大豆という大豆の抽出物に花粉症を予防する効果があることを見出しました。

皆さんは青大豆をご存知でしょうか?普通の大豆は完熟するとクリーム色ですが、青大豆は名前のとおり完熟しても枝豆のときと同じように青(緑)色をしています。関東、関西地方ではあまりなじみがありませんが、東北地方や新潟などでは浸し豆として、好んで食べられています。甘みも強く、調理してもとても美味しい大豆です。

この大豆を花粉症のヒトに、花粉が飛ぶ2週間前から一日3gほど毎日食べてもらいました。そうすると、食べるのを途中でやめてしまったヒト達に比べ、花粉症の症状が抑えられていました。この効果は花粉症に有効と言われている有名な、べにふうきと言うお茶の効果より強いものでした。

本学で現在進めている研究は、やはりアレルギーに効果のある食品の研究です。トウモロコシのヒゲにはアレルギーを予防する強い効果が有ることを発見し、現在はどの様な成分が関与するかを研究しています。最近ようやく成分の精製が終了し、現在その構造を分析しています。

トウモロコシのヒゲのほかに、加賀の伝統野菜である金時草(下図)という野菜の研究もしています。金時草は写真の様に、表側が緑色、裏側が紫色の葉っぱを食用にします。天ぷらやおひたしにして食べますが、オクラのようにねばりけのある野菜です。この金時草のねばりけ成分にアレルギーを予防する機能があり、この成分と乳酸菌を組合せると更に強く効果が現れます。この組み合わせがどのようにアレルギーを抑制するかについて研究を進めています。

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金時草

老化についての研究では、小麦の外皮に含まれる成分で研究を行っています。この成分はショウジョウバエを用いた実験から、寿命を延長することが確認されています。マウスを用いた実験では、肥満などのメタボリックシンドロームにも強い効果が有ることを発見しました、現在この研究を更に進めています。

 

以上、少し話が難しくなってしまったかもしれませんが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

また別の機会に投稿できましたらその時も是非読んでください。

 

東京工科大学 応用生物学部 

応用生化学研究室 教授 今井伸二郎

横山研究室(生命科学・環境コース)

みなさん、こんにちは。応用生物学部の横山です。初めての投稿になります。

私は、昨年(2015年)5月に東京工科大学応用生物学部教授に着任しました。これまでに行ってきた研究、現在およびこれから行う研究について、みなさんに紹介したいと思います。

私の研究室では、主に次世代のヘルスケアに貢献できる技術について、研究を行っています。

これまでに、がんを見つけるマーカー候補となるような病気に関係するタンパク質を高速全自動で検出し、解析するシステムの開発を行ってきました。ちょっと聞き慣れない名前で言いますと、二次元電気泳動システムです。我々が開発したシステムを使えば、これまで丸一日、手作業で行っていたタンパク質の分離・検出が、なんとフルオート、1時間半程度でできます。この研究成果は、現在、共同研究先の民間企業から販売され、多くの研究者に利用されています。もっと詳しく知りたい人は、以下の製品のサイトを見て下さい。

また、糖尿病患者が、自分の血糖値を測定するために利用する血糖値センサーに関する研究を行っています。その中でも特に、酵素の研究を行っています。現在血糖値センサーに使用されている酵素は、安定性に問題があります。そこで我々は、国立研究開発法人産業技術総合研究所と共同で、熱いところで生育できるカビから、耐熱性があり、長期安定な酵素を世界で初めて発見しました。現在、この酵素を遺伝子組換え技術を使って改良する研究を行っています。すぐ近い未来には、改良した酵素を血糖値センサーに利用することになると思います。

本学に着任してから始めた研究についても紹介します。

本学蒲田キャンパスにある医療保健学部臨床工学科と共同で、血液透析装置の高性能化に関する研究を行っています。現在、慢性的に血液透析を必要とする方々が、わが国だけでも30万人以上います。血液透析は、血液中の必要なものを残しながら、不要なものを排出するために行います。しかし、必要なタンパク質、栄養分まで排出してしまうことがあります。そこで、血液成分を透析時にリアルタイムで表示し、必要な血液成分を維持するシステムの開発を行っています。

バイオマスの有効利用に関する研究にも着手しています。八王子市近隣から排出される剪定枝を原材料とし、これを燃料化する研究です。特に利用が難しい、リグニンという成分に注目しています。

以上、ちょっと話が長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

東京工科大学 応用生物学部
応用生化学研究室 教授
横山憲二

バイオプロセス工学研究室の紹介

今年も10月第一週にノーベル賞の発表があり、昨年に引き続き日本から受賞者が選出されたことは記憶に新しい出来事です。

 私も研究者のはしくれとして当日は電話の前で連絡を待っていましたが、、、

何も起こりませんでした。(当たり前ですね笑)

 ただ、これまでとは違って特に印象深かったのは、医学生理学賞が日本の微生物研究者に与えられたことでした。

微生物の機能を生かして有用なものを作ったり、環境浄化をする分野は、「微生物利用学」、「応用微生物学」などと呼ばれていますが、この分野は日本のお家芸と言われており、特に日本人研究者から優秀な「微生物」が発見されています。

中でも大村先生受賞の対象となった微生物は学名Streptomyces(ストレプトマイセス)属に属する「放線菌」に分類される細菌類で、多くの種類の医薬品を生産することが報告されています。

応用生物学部バイオプロセス工学研究室では、Streptomycesとは異なる「もう一つの放線菌」を使って環境浄化の研究を進めています。

ロドコッカス(Rhodococcus)と呼ばれる放線菌は、ダイオキシン類、農薬、各種石油成分を「えさ」として増えることが知られており、なんでも食べる「ゲテモノ好き」微生物といわれています。(実は今年の卒論研究でも ロドコッカス君が見つかっています!)。

しかし、彼らは固い殻をかぶった気難し屋さんでもあり、なかよくするためには地道なおつきあい(研究ともいう)が必要です。

バイオプロセス工学研究室では、微生物を使った環境浄化の目標を達成しようと、彼らと なかよく してもらうための研究をしています。

 大学に来れば同学年の友達だけでなく、いろいろな性格の微生物(!)があなたをお待ちしています。



東京工科大学の先輩からのメッセージ(2015年その4)

東京工科大学の先輩からのメッセージ(2015年その4)
みなさんの高校を卒業して東京工科大学応用生物学部と大学院で活躍している先輩の近況を今年も紹介します。今日は2015年の第4回目です(環境関連)。
過去のメッセージも是非見てみてください。
みなさんの先輩たちが卒業研究や修士研究で行った内容、サークル活動などの大学生活についての情報や就職先などを知ることができます。後輩のみなさんへのメッセージもあります。
クリックするとPDFファイルが開きます。
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【環境関連】
水環境工学(浦瀬太郎)研究室
上條憂紀 株式会社 環境管理センター

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