身近なニュースに関心を持ちましょう
| 固定リンク 投稿者: 応用生物学部スタッフ
皆さん、こんにちは。今年の残暑は厳しかったですが、10月に入って秋らしい気候になり、過ごしやすい日が多くなってきました。本学も後期の授業が始まり、新型コロナウイルス感染防止対策を施しながら対面授業が一部再開しつつあります。また、研究室の学生は今まで思うように研究活動を進めることができなかった遅れを取り戻そうと日々実験に励んでいます。
さて、10月上旬に今年のノーベル賞受賞者の発表がありましたが、皆さんご存知でしょうか。私は医薬品コースを担当しているので医学生理学賞について紹介しますと今年の受賞内容は“C型肝炎ウイルスの発見”でした。肝炎は慢性化すると、肝硬変、肝細胞がんへと進行していく恐れがある危険な疾患です。当時A型肝炎とB型肝炎の解明は進んでいた一方で、C型肝炎はA型でもB型でもない肝炎と言われ原因がわかっていませんでした。今回の功績は高感度の血液検査による診断を可能にし、C型肝炎に直接作用する抗ウイルス薬の開発につながりました。C型肝炎ウイルスの発見から治療薬開発に至るまでの過程を詳しく知りたい人はノーベル賞の公式ホームページを参照してみてください(もちろん英文ですがいい英語の勉強になります)。ちなみにB型肝炎ウイルスの発見は1976年にノーベル賞医学生理学賞になっています。また、非アルコール性脂肪性肝炎などウイルス性とは異なる原因による肝炎もありますので、肝疾患に興味のある人は調べてみてはいかがでしょうか。
このBlogの読者は高校生が多いと思いますが、最近気になる話題などありましたでしょうか。理系の大学での学びを志すのであれば、自分の興味のある分野はもちろんですが、科学系の身近なニュースにも関心を持つようにしましょう。大学入学後に先生や同級生との会話を始めるきっかけになるかもしれません。
機能性RNA工学研究室 丸山