花粉症とアトピー性皮膚炎
| 固定リンク 投稿者: 応用生物学部スタッフ
今年もスギ花粉が大量に飛ぶ季節になりました。花粉症は目がかゆくて、くしゃみを連発し、鼻水が出て、辛いですね。私も花粉症ですが、減感作療法を続けているので、抗アレルギー薬を飲まなくても症状は軽いです。花粉症はアレルギー反応の一種で、本来反応しなくても良い外来異物(抗原)に対する過剰な免疫防御反応ということができます。減感作療法というのは、このアレルギーの仕組みを逆手にとって、スギ花粉をわざと(注射や舌下錠で)、生体に与えることで、アレルギー反応を抑えるというものです。もっと知りたい方は、大学で免疫学を学び考えてみてください。
化粧品の分野でアレルギーを意識するのは、皮膚の炎症を伴うアトピー性皮膚炎です。アトピーとは「先天性過敏」のことで、特定の抗原によってIgE抗体ができやすい性質をいいます。アトピー性皮膚炎は、アレルギーを起こしやすい体質の人や、皮膚のバリア機能が弱くなった人に多く見られます。お化粧でメーキャップをする前に、まず皮膚の清浄や保護のためにスキンケア化粧品を使いますね。そこで、皮膚の炎症や皮膚への刺激を抑えることによって、アトピー性皮膚炎の人も安心して使えるように工夫されたスキンケア化粧品が販売されています。皆さんも使っていらっしゃるのではないでしょうか。しかし肌質には多様な個性があり、アレルギーの起こしやすさや皮膚のバリア機能の強さも人によって違います。そこで「個人の肌質に適したスキンケア化粧品」の研究開発も始まっています。
« はじめまして、中西です。 | トップページ | 土筆 »