「先端化粧品科学シンポジウム―美肌と化粧品―」を開催
| 固定リンク 投稿者: 応用生物学部スタッフ
2015年8月24日に蒲田キャンパス3号館で「先端化粧品科学シンポジウム―美肌と化粧品―」を開催しました。本シンポジウムは先端化粧品コースの日ごろの活動成果を化粧品業界に還元するとともに、最新化粧品技術に関する情報交換を目的として毎年開催しており、本年で第5回目を迎えました。参加者は年を追うごとに増え続け、今回は化粧品業界108社から179名の方の参加がありました。
今回のシンポジウムでは、第一部として招聘演者2名の講演と、本学部教員2名の講演を。第二部として、懇親会を兼ねた学生によるポスター発表を行いました。
第一部の最初に、元資生堂執行役員で肌箋舎代表の池田敏秀氏による「最近の化粧品のマーケット動向について」ご講演を頂きました。池田氏のこれまでの長い化粧品業界でのご経験から、主にマーケティングの視点から熱く語って頂きました。
次いで、花王㈱メイクアップ研究所主任研究員の中尾啓輔氏が登壇し、「年齢印象解析に基づいたパウダーファンデーションの開発について」ご講演頂きました。同社の年齢印象解析法とそれを応用したパウダーファンデーションの開発について、同社の高い技術力について詳しく解説して下さいました。
さらに、本学部教員の柴田教授が「化粧品の価値を高めるための技術アプローチ〜見え方・機能と感触〜」について講演しました。
第一部の最後には、前田教授が「美肌のための紫外線・乾燥・老化対策」と題して講演しました。
第二部として、本学学生による研究成果のポスター発表と懇親会を行いました。最初に柴田教授が第二部開始に際し、挨拶をしました。
引き続き、ポスター発表と懇親会です。各研究室から、次の演題についてポスター発表を行いました。
・Toxic
AGEsが真皮線維芽細胞のマトリックス産生に及ぼす作用(正木研)
・UVAにより可視化される色素斑と毛穴周囲の黒化について(正木研)
・水前寺海苔多糖体がアトピー性皮膚炎素因をもつ被験者の皮膚生理に及ぼす効果(正木研)
・口唇状態の簡易測定法と荒れ促進因子の解析(柴田研)
・化粧品・食品に使用可能な植物由来フォトクロミック色素(柴田研)
・肌色の演色性の評価(前田研)
・ニンジンエキスのヒト毛乳頭細胞に与える影響(岩渕研)
・プラセンタエキスに含まれるシグナル分子活性の解析(今村研)
・リン酸化トコトリエノール類の合成とその化学的性質(藤沢研)
以上のように盛況のうちの今年の先端化粧品科学も無事終了しました。年々、化粧品業界における本学先端化粧品コースの認知度も上昇してきているのは確かなようです。来年は本シンポジウムも第6回目を迎えますが、どのような企画になるか楽しみです。
(記 岩渕徳郎) 岩淵研究室へのリンク