第2回 高校生を対象としたDNA実験
| 固定リンク 投稿者: 応用生物学部スタッフ
先日、都立高島高等学校2年生、都立山崎高等学校3年生の学生を対象とした、高校生のための実験講座「DNA実験」を開催しました。実験ではDNAの制限酵素による消化、リガーゼによる連結反応、アガロース電気泳動での解析という内容で行いました。
講師は、バイオテクノロジーコースで遺伝子組換え技術を用いた創薬研究をおこなっている佐藤淳教授です。
そして、佐藤研究室(生物創薬研究室)に所属している大学院生がTAとして各実験台に分かれて、実験のフォローをしました。
まずは、ピペットマンの使い方の練習です。
高校ではあまり使ったことがないということなので、ゆっくりと吸ったり、出したりしてみました。
m(ミリ)、μ(マイクロ)、n(ナノ)とは・・・??
2μLとは、どのくらいの量なのか???
2Lの1000000分の1 (10-6)の量と言われても、なかなか想像がつかなかったようです。
ピペットマンの使い方をマスターしたところで、実際にピペットマンを使ってサンプルの調製をしていきます。
サンプルができたら、高校生では普段目にすることのないサーマルサイクラーという機械を使って、サンプルを反応させます。
あらかじめプログラムの設定がしてあるので、ボタンを押せば、37℃で30分、80℃で5分と反応が始まりました。
その後、アガロースゲルを作製しました。電子天秤やメスシリンダーを使い正確に量りとりました。
電気泳動をします。作製したアガロースゲルの小さいウェルの中にサンプルを入れるのに、震える手を抑えながら、神経を使ってとても苦労しました。
電気泳動後、ゲルの写真を撮影しました。
各サンプルがどのようになったのか、先生やTAとともに考えました。
DNAが制限酵素によって切断され、さらにリガーゼによって連結されたという結果が得られました。
生物の授業で勉強している内容を、実際に目で見て、手でやってみることで、勉強した内容の理解や実験の楽しさを学んでもらえたと思います。今日一日で基本的な実験操作をしっかりとマスターしました。
応用生物学部では、高校生を対象とした実験講座を随時実施しております。ご興味ある方は、ご相談ください。
岸 千紘