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重力の本を読んで

ちょっと前に,本屋さんで「重力とは何か」(大栗博司著)という本をみつけました。

重力といえば,ニュートンのリンゴで有名な万有引力が思い浮かびますが,それ以上のことはさっぱりです。私たちが地球上に安定して暮らせるのも重力のおかげですが,そもそもどうして離れている物と物が引きあうんだろう??あらためて疑問に思ったのでこの本を買って読んでみました。

この本によると,なんでもこの宇宙に働いている力は4種類しかなく,その4つは「電磁気力」,「重力」,「弱い力」,「強い力」だそうです。

ん??重力の前に,「弱い力」と「強い力」ってなんじゃらほい?ネーミングが抽象的すぎてこちらの方がよっぽどなぞですが,どうやら物理の世界では我々にとって身近な「重力」のことが一番わかっていないそうです。(「弱い力」と「強い力」はりっぱな学術用語みたいです。)

重力の解明が進んでいない理由のひとつは,重力が“弱い”,つまり測定が難しいからだそうです。なんと「重力」は「弱い力」よりも弱いそうです。これでは「弱い力」の立場がないのでは,といらぬ心配をしてしまいます。

そんなことはさておき,この本ではニュートン力学,相対性理論,量子論,そして最新の重力理論などが解説されています。もちろんこの分野の研究者向けではなく,私のような素人向けの本です(ちなみに私の研究対象は微生物です)。この本を読んですごいと思ったのは,ニュートン力学はともかく,相対性理論や量子論はとても難しい理論(というか感覚的に受け入れがたい理論)のはずなのですが,この本はなんとなくわかったような気にさせてくれます。もちろん難しい数式も出てきません。イメージが伝わってくると言えばよいでしょうか。

研究者は,一般の人に専門用語を使った難解な説明をしてしまう場合も多いのですが,研究内容をわかりやすく,かつ,正しく伝えることはとても大切なことだと思います。私もこの本の著者をみならって,自分の研究をわかりやすく,正確に伝えるスキルを磨いていきたいですね。

鈴木(義)

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