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八王子の花

東京工科大学のバイオニクス学部(現応用生物部)の開学に従い、八王子に移り住んで7年目となる。中央線で新宿から八王子に向かって、立川で多摩川をまたいで、八王子に入ると気温が3度位低くなるといわれている。東京に比べると八王子は山梨に近い分だけ、山の中に入ってくるのである。八王子の駅前だけを見れば新宿や吉祥寺とそれほど差があるわけではないが、いったん、駅前を離れれば田園風景が広がり、さらに進めば高尾山や陣馬山のような山の麓に入ることとなる。私の住む八王子の上恩方は陣馬山まで歩いて2時間という八王子の中でも山麓に近いところとなる。さすがに、この辺まで来ると、東京とは思えないような山の花に恵まれている。

F1 F2 F3
フクジュソウ:
最初に咲く花
カタクリの花:
実物はもっと可憐です
シュウカイドウ:
この花が咲くと
花は終わります

私の家の周辺でも、一年で一番最初にフクジュソウの花が咲きだし、その次はカタクリの花が咲く。このころは大変寒く2月には、大学に向かうため、朝、車のエンジンを始動したときに、マイナス7℃の表示が出たことがあり、3月になっても殆ど毎日車のフロントガラスは氷で覆われている。2月の終わりから3月にかけては依然として真冬と同様の寒さではあるけれども、このころに咲く花は春がすぐそこまで来ていることを教えてくれている。3月から先はフキノトウやイチリンソウ、5月のゴールデンウイークのころには気温も上がり、恩方方面では最大の花暦であるミツバツツジが咲く。ミツバツツジは日光などでもよく見られる花であるが、葉を出す前に花が咲き出すので、樹全体がピンクや橙色に輝くような花をつける美しい潅木である。7月の終わりには蛍が2週間ほど舞うが、このときに合わせるようにホタルブクロが咲くのも美しい。夏にはヤマユリやノカンゾウ、ナツズイセンやキツネノカミソリのようなユリ科の花が美しい花を次々とつける。また、家の裏の石垣にはイワタバコという珍しい花も群生している。秋にかけてはシュウカイドウが咲き、これを境に花はめっきりと少なくなる。

F4 F5 F6
ミツバツツジ:
本物は桜に負けない
美しさがあります
名前不詳:
イチリンソウやニリンソウの
頃に咲きます
ナツズイセン:
近所ではそう
呼ばれています

東京工科大学は八王子に美しいキャンパスを有しているが、八王子の野山もまた美しい自然を多く残しており、そこで学ぶ者たちの心を安らげてくれる。

東京工科大学 応用生物学部 教授 斉木博

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