博物館めぐり
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国際会議で海外に行くと、休日を利用して博物館を巡ります。
ベルリンのシュプレー川中洲にあるペルガモン博物館では、ペルガモン王国(現トルコ)の遺跡から運ばれた「ゼウスの大祭壇」やエーゲ海の古代都市ミレトスにあった「ミレトスの市場門」、バビロニアの「イシュタール門」などのスケールの大きな建造物に圧倒されます。フンボルト大学の付属博物館であったフンボルト自然史博物館では始祖鳥やブラキオサウルス、ケントロサウルスなど古生物やアフリカで産出された恐竜骨格の実物標本を見ることができます。ロンドンのサウスケンジントン駅近くにはロマネスク風の建物の自然史博物館があります。そこには7000万点以上もの収蔵品からなる生命科学・地球科学のコレクションが展示されています。
博物館には収集した自然や人工の産物を分類整理して展示されていますが、手書きのラベルのついた標本を見ると、それを作った人の想いを感じます。貴重な物を展示するだけではなく、それらを収集したり整理したりした人が生きていた時代の博物館でもあるのです。
東京にもいくつかの博物館があります。上野駅近くの上野恩賜公園にある国立科学博物館には、ステゴザウルスやトリケラトプスの実物標本や、モルフォチョウなど地球の様々な生物の標本が展示されています。また、標本やディスプレイを使って、生物の進化の様子が科学的にわかりやすく説明されています。約40億年前に誕生した生命は、大きく変動する地球環境の中で誕生と絶滅を繰り返して進化を遂げてきたのです。
生命の偉大さと博物館のすばらしさに感動です。
(前田憲寿)