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2010年9月

9月19日にオープンキャンパスがありました

応用生物学部の秋元です。9月19日にオープンキャンパスがありました。当日は連休の中日で、また、9月も半ばだというのに結構な暑さの中、たくさんの方に来場していただきました。ありがとうございます。

私の研究室からは、体験ライブとして「光る大腸菌の観察」を行いました。これは、蛍光タンパク質の遺伝子を導入した大腸菌に紫外線をあてたときに、大腸菌が緑色に光る様子を顕微鏡などを使って観察するというものでした。

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やっぱり、モノが光ったりする直感的に分かりやすい内容というのはいいですね。あれこれと難しい説明がなくても、興味がそそられますし、見ていて飽きません。私もたいがい毎日のように光る大腸菌を見ていますが、やっぱり顕微鏡を覗くことは今でも楽しいです。

話は変わりますが、これは私の似顔絵です。数年前の卒業生が書いてくれまして、気にいって研究室の扉に貼っています。あまりに似ているため、あるときまったく面識のない人から、「あの似顔絵の人ですね」と学内で出合い頭に言われたことがあります。

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この似顔絵を書いてくれた卒業生の○○君、ありがとうございます。もうしばらくは貼り続ける予定です。私が歳をとって、この似顔絵が過去の遺産のような寂しい感じになってしまったときに、残念ですが貼るのをやめようと思ってます。

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学会デビュー

化粧品材料化学研究室の柴田です。
 大学院に進学すると、学生は自分の研究成果を学会で発表することになります。
先週、千葉大学で開催された光化学討論会にて、光をあてると鮮やかに色が変わ
る新しい色素(フォトクロミック色素)について、私の研究室の学生が研究発表
をしました。彼にとっては学会デビューです。

 今回はポスター発表という形式で、模造紙一枚に研究成果を印刷し、それを
使って説明と討論をします。
 準備はポスター作りから。研究グループのメンバー間で練りに練って案を作成
し、私のもとに持ってきたのですが、残念ながら不合格。修正点を伝えて、作り
直してもらいます。
 数日かけてやっと完成した原稿を、大型プリンターにかけてポスターは完成!
と思いきや、あちらこちらに間違え発見。再度刷り直しです。
 ようやくできあがったポスターを保護用のプラスチック円筒(通称バズーカ
砲)の中におさめていざ出陣です。同じようにバズーカ砲を背負った教授や学生
たちも駅から会場へとゾロゾロ向かいます。

 発表時間は100分間。ポスター前は混み合いますので私はちょっと離れたとこ
ろか暖かく?見守りました。
 最初に研究説明をする相手は、同じ色素について研究をしている若手の研究
者。身振り手振りを交えながらていねいに説明しています。デビュー戦にして
は、なかなか堂々とした態度です。
 休む間もなく質問者が次々訪れ、会場は満員なので汗だくです。終わり間際に
は光化学の重鎮といわれる先生も来てくれました。緊張しながらも必死に研究内
容を説明し、貴重なアドバイスを聞き逃すまいとノートに記します。

 さて帰りの電車の中、発表で奮闘した学生は精も根も尽き果てたという表情。
最先端の学者たちと議論をするという経験をし、一回り大きくなった学生を頼も
しく思いながら、皆と別れて家路についた私。大幅に乗り過ごして終点で駅員に
起こされました。
「なんであんたが爆睡するんや!」

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第4回応用生物実験講座の受講生を募集します

みなさん、もうお馴染みとなった応用生物実験講座の第4回目が2010年10月31日(日)に行なわれます。

今回のテーマは、「酵素反応を利用した糖尿病の診断薬を作ってみよう」です。講師は後藤正男先生です。

この実験講座では、微生物の酵素(グルコースオキシダーゼ)がグルコースと反応する性質(酵素反応)を利用して、実際に糖尿病の患者さんが使用している診断薬と同じ原理の糖尿病診断薬(血糖センサー)を自作して、人工血液中の糖分を測定します。

自分で診断薬が作れるなんて驚きですよね!是非、参加して体験してみてください。

応募のウェブサイトはこちらです。

https://www.teu.ac.jp/siryou/rika/

お昼ごはん付です。ひとりで興味ある分野を追求するもよし、友達と楽しく参加するもよし。お母さんと大学の見学ついでに参加しても構いません。高校の先生も歓迎ですよ。

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大学院修士2年生の予備審査会と、学部4年生の中間審査会

 生物創薬研究室の佐藤です。先日、大学院修士2年生の予備審査会と、学部4年生の中間審査会が開かれました。

 大学院では、修士1年時に中間審査会、修士2年時には予備審査会と修論審査会が行われ、各自の研究テーマに対する取り組みの成果が口頭発表という形で審査されます。口頭発表は発表時間20分、質疑応答時間5分で、主査1名、副査2名の計3名の教員の厳しい質問にさらされることになリます。また、今回の大学院予備審査会では、各自の研究発表の他に、研究テーマに関連する専門誌に発表された英語論文を5報読んで研究背景を文章でまとめ、さらに口頭発表しなければなりません。残念ながら、この論文のまとめができないために、敵前逃亡ならぬ、発表前逃亡してしまった院生が若干名いたようでした。来年度からは論文数が5報から10報に増えるとあって、現在の修士1年生の中には、早くも準備を始めた学生が居るかもしれません。

 一方、学部4年生の中間審査会は発表7分、質疑応答時間3分で、研究の進捗状況を口頭で報告する形式となります。この中間審査会は他の研究室と合同で開催されるため、他の研究室で行われている研究内容を聞くことができる良い機会となります。昨今の就職難でまだ就職先が決まっていない学生が少なからずおりますが、学生の本分である学業と就活を両立させることは、社会に出た後、きっと良い経験になると信じております。

 生物創薬研究室では、教員である私が学生の発表をチェックする機会の他に、同期同士、あるいは先輩である院生が学部生の発表をチェックするなど多くの練習を重ねたようで(練習の度に学生は私に教室使用の申請願いを持ってきますので、その回数はわかります)、本番では、はじめに聞いた発表より格段にわかり易い発表になっておりました。改めて学生の意欲の高さに驚かされました。

 私の研究室では、大学の研究室によく見られる個人ごとに個別のテーマを推進するという形式を取っておらず、大きな目標テーマごとにまずチームを編成して、共同でいくつかの細分化された研究テーマに取り組んでもらっています。このような形にすることで、学生は最終的な研究目標を明確に認識できること。研究スキルや試薬等の消耗品を共有化することで、技術の集約化とコストダウンを実現し易いこと。そしてこれが一番の効用かと思われますが、組織に属しているという安心感が得られ、孤立感を生み易い卒業研究への取り組みを容易にしていると思われます。もちろん、自ら進んで研究を押し進めていくことが可能な学生はおりますので、その場合はチームリーダー的な立場で仕事をしてもらったり、別のテーマも検討してもらっております(生物創薬研究室 教授、佐藤 淳)。

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スイングバイ

スイングバイという言葉に非常に興味を持った。万有引力を利用してスペースクラフトの運動方向や速度を変える技術を指す言葉として知られているが、私はこの言葉を、小惑星探査機“はやぶさ”の映画を見てはじめて知った。“はやぶさ”は宇宙航空研究開発機構(JAXA)が造った、イオンエンジンによる運動機能、太陽光発電エネルギーを利用した通信機能、ロボットによる試料採取機能を備えた人工物である。この無生物的な物体が日本の多くの人々の心をとらえた。その地球帰還物語は私の心にも響いた。

大学から車で30分ほどの相模原市にその研究所があり、向かいの相模原市立博物館でくだんの映画を見た。“はやぶさ”のミッションは、未踏の小惑星“イトカワ”を探査してその表面の物質標本を地球に持ち帰ることである。“はやぶさ”は技術者たちの手によって造られたものだが、人の子のようにいとおしく思えるのは、通信という手段によって、見えなくても私たちとつながっていたからだろう。通信の断絶、故障を乗り越えてミッションを達成した姿は、“はやぶさ”を単なる探査機とは思わせなくするほどに、私の心をとらえた。NHK解説委員の柳澤秀夫さんが目をうるませながら、“はやぶさ”が地球を撮った最後の写真を紹介したのも、うなずける。

大学という学びと探求の場所を考えるとき、スイングバイの構図があてはまるところがあると思った。学び習ったことを、卒業研究活動等で実践的に体験する。時に先生に背中を押されて、未踏の領域で何かの発見を出来るかもしれない。学生にとっては、先生とのコミュニケーションやサポートを得ることで、飛躍のチャンスを大きく出来るだろう。先生方にとっても、学生がスイングバイによって何かをつかんだならば、非常に悦ばしいことだろう。

生物の面白さのひとつは、謎が多いことだ。この謎解きをとおして、心に響くような研究を展開したいと思っている。研究室には志をもった学生がいる。そんな学生たちとスイングバイして、成功体験が出来れば素晴らしいと思う。そのための技術を開発して、磨くことに努力を惜しまない姿勢を学ばないといけない。私も“はやぶさ”に勇気づけられて、小さくても感動を追い求めようと思った。

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アルゼンチンへ行ってきました!

こんにちは!苗村です。

研究室の学生と実験した成果を、9月はじめに南米アルゼンチンのブエノスアイレスで開催された生体医工学の国際学会で発表してきました。アメリカ合衆国、カナダ、イギリスなどの研究者が関心を寄せてくれました。海外へ研究発表しにいくのは、世界の動向を知るためで、感心した1例を挙げると、直径40マイクロメートルの眼の血管治療を手ですると、手のふるえが100マイクロメートルあって危険なため、手ぶれ補正する治療器の報告がありました。

学会が終わった後の観光も楽しみのひとつです。名所めぐり以外に、私はよく科学博物館を訪ねます。ブエノスアイレスには自然科学博物館がありました。恐竜と鳥を集中的に多く展示していました。アルゼンチンは恐竜の化石の宝庫で、今年の夏に六本木ヒルズで「地球最古の恐竜展」を見ましたが、同じ内容をスペイン語で見てきました。鳥が多いのは、恐竜と何か関係あるのでしょうかね?

博物館へは地下鉄に乗って行きましたが、そこで面白い光景を見ました。時刻表はなく、いつ来るかわからないまま、ホームで待っていると、ゴーという音がしてきました。そこで入線してきたのは、なんと東京の地下鉄で少し前まで走っていた丸の内線の赤い車体でした!車内は改装されていましたが、中吊り広告をぶらさげる棒はそのままでした。アルゼンチンの人たちは、この棒は何のためにあると思っているのでしょうね。さて、地下鉄が走り出すと、小学生くらいの男の子がおもむろにお手玉を3個取り出し、地下鉄の天井にぶつけながらお手玉を始めました!さすがサッカーの国と思ったのは、手だけでなく、足で蹴り上げ、首の背側にお手玉をのせるパフォーマンスをしていました。ひとしきり終わると、車内で拍手喝采!男の子はおひねりを求めて車内を歩いてきました。他にも物売りがいて、ペンや手帳、シールなどを売っていましたが、誰も買っていませんでした。日本では見られない貴重な経験でした。

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ブエノスアイレスを走る昔の地下鉄丸の内線

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風が吹くと・・・イテッ!

こんにちは,応用生物学部のFです.
9月も迎えたというのに,この暑さ.夏が好きな私も少々うんざりです.こんなに暑いと,つい冷たいもの(!)を飲み過ぎてしまいそうです.

さて,みなさんは尿酸という物質を知っていますか?
これは核酸などに含まれるプリン体から生成される化合物で,これが関節などに溜まると痛風という病気になります.この痛風,読んで字の如く「風が吹くだけで痛い」のですが,私に言わせると「風なんぞ吹かなくても痛い!!」となります.そう,私は痛風持ちで,今も痛みに耐えながらこの文章を書いています.その痛みたるや・・・!夜も眠れないほどです.

哺乳類はプリン体を体内で分解し,尿酸を経て最後はアラントインという化合物まで分解して体外に排出します.しかし霊長類および人類は進化の過程で尿酸を分解するウリカーゼ(尿酸オキシダーゼ)を欠損し,その結果,尿酸が体内に蓄積するようになりました.体内に蓄積された尿酸は痛風を引き起こす厄介な化合物ですが,その一方で私たちの身体にとって,ある重要な役割を果たしています.実は尿酸は非常に優れた抗酸化物質でもあるのです.

私たちの身体は酸素を必要としていますが,その半面,酸素は非常に強い毒性を持っており,生体に酸化傷害(酸化ストレス)を与えます.そしてこの酸化ストレスが様々な疾病や老化の原因であると考えられています.一方,生物は体内に抗酸化物質を持つことで,酸化から身を守り,酸化ストレスに対抗しています.代表的な抗酸化物質にはビタミンCやビタミンE,コエンザイムQ,そして尿酸があります.特に尿酸はフリーラジカルのみならず一重項酸素やパーオキシナイトライトなどの活性酸素種を消去する作用が強く,生体中でも同様に抗酸化的防御機構の一翼を担っていると考えられています.

というわけで,痛風になるのも抗酸化的防御能が高いからだ!と自分に言い聞かせ(だからといって痛風になることを推奨しているわけではありません),痛みを紛らわせる今日この頃でした.

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