庭の木にできた黄色いメスフラスコの正体は?

| 投稿者: 応用生物学部スタッフ

数日前に、庭の伸びた枝を切っていると、その奥に枝から黄色いメスフラスコのようなものが逆さにぶら下がっているのを発見しました。しばらくすると、巨大なスズメバチが来て、下の穴から中に入っていきました。スズメバチの巣です!

ネットで調べたところ、夜になると、スズメバチは巣に戻っておとなしくしているらしいので、夜になったら、まず、粘土で入り口を塞いで、ビニール袋をかぶせて、巣が固定されている枝を切れば、スズメバチの巣のコレクションが手に入るはずです。

さて、夜になって、ネットで調べた情報を元に、完璧な装備で、スズメバチの巣に近づき、まず、丸めた粘土を巣の入り口に押しつけて入り口を塞ごうとしましたが、なかなか粘土が変形してくれません。そこで、少し力を入れて押すと、メスフラスコの筒の部分がぽっきり折れてしまい、スズメバチが、中から顔を出してしました。

ここは、一度退却して、作戦を正攻法に切り替えます。まず、殺虫剤を噴霧して、しばらくしてからガスバーナーであぶることにしました。ガスバーナーであぶると、予想に反して、一気に火がついて、あっという間にコレクションが消失してしまいました。

スズメバチの巣に限らず、メスフラスコのようなガラス器具は、無理な力を加えると破損してしまいますので、皆さんもガラス器具を扱うときには、気をつけましょう。写真は、研究室の前にできたスズメバチの巣?です。働き蜂が羽化した後は、危険度が増すようですので、近づかないようにしましょう。

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4月に着任しました!笠井智成です。

| 投稿者: 応用生物学部スタッフ

はじめまして。笠井智成と申します。Blogで紹介する機会を下さいまして、応用生物学部スタッフの皆さまありがとうございます!よろしくお願いいたします!!

着任して約1か月半になりましたが、東京工科大学は建物も庭園もキレイで、キャンパスは広々として美しく明るく、毎日楽しい気分で過ごしています。先日、友人の他大学の先生が研究打ち合わせに来てくれたのですが、打ち合わせや施設案内の際もずっと学内風景の写真撮影をして、「設備も充実していてスゴイですね」と羨ましがっていました。

さて、研究テーマについてですが、「がん」について色々と進めています。中でも「がん幹細胞」に興味を持っています。新しい薬の開発や、スクリーニング法の開発など、応用生物学部の先生方ともコラボの相談をさせて頂いています。色々な特徴を持った「がん幹細胞様」の細胞モデルを作れるので、それぞれの分野の先生方の得意な技術や興味のある研究テーマに合わせて、一緒に進められるようにする準備に取り掛かっています。また、がん化しにくいiPS細胞や、がん化しにくくする制御法の開発にも興味があるので、再生医療に貢献できるような研究もできれば幸せです。さらに、企業や他大学との共同研究も推進していきます!

これまで行ってきた研究の一例として、先日Twitterでも紹介させていただいた写真ですが、正常なマウスiPS細胞から作製した「がん幹細胞モデル」です(Neha N, et al. “A cancer stem cell model as the point of origin of cancer-associated fibroblasts in tumor microenvironment.” Sci Rep. 2017. 7(1):6838. doi: 10.1038/s41598-017-07144-5.)。この細胞では未分化マーカーを発現している細胞で緑色蛍光が観察されます(下写真)。

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少しでも興味をお持ちの方、詳しい内容を聞きたい方は片研の生体環境創薬学(笠井)研究室まで、ご遠慮なくお越しください!!

食品衛生管理者養成施設校登録

| 投稿者: 応用生物学部スタッフ

皆様は食品衛生管理者という資格をご存知ですか?食品衛生法第48条の規定により、製造又は加工の過程において特に衛生上の考慮を必要とする食品又は添加物であって、食品衛生法施行令で定めるものの製造又は加工を行う営業者は、その製造又は加工を衛生的に管理させるため、その施設ごとに、専任の食品衛生管理者を置かなければならないこととなっています。この管理者として必要な資格が食品衛生管理者です。簡単に言えば食品を製造する企業などの食品生産現場に必要な資格です。

今年の3月にこの資格の養成施設として本学応用生物学部先端食品コースが登録されました。(東京工科大学のお知らせ: http://www.teu.ac.jp/information/2018.html?id=92) 本年度の入学者以降が対象になります。この資格を持つと食品企業への就職に有利になるのみならず、この資格を持っていれば、将来飲食店を開業しようとする場合、開業に必要な食品衛生責任者として認められます。

飲食店の開業には調理師免許が必要だと思われている人が多いですが、実は食品衛生責任者を届け出ることが必要です。必ずしも調理師が必要な訳では有りません。食品衛生責任者として認められる資格は食品衛生管理者のほか、調理師、医師、薬剤師、栄養士、管理栄養士などが挙げられます。実際は調理師資格を有する人が食品衛生責任者として届けられている場合が多いため、開業には調理師が必要と思う人が多い訳です。

ですので、将来食品企業に進みたい人、あるいは、ケーキ屋さんや料理店など飲食店を目指している人は是非本学応用生物学部に入学してください。これまで残念ながら先端食品コースを卒業しても資格は特に得られませんでした。しかし、これからは卒業すればこの資格がもらえますので是非応用生物学部入学を検討してください。

私はこの養成施設校登録の申請実務に関与しました。申請は国ではなく、大学の所属都道府県なので何回か都庁に足を運びました。

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やはり都庁は立派でした。都庁ほどではありませんが、八王子キャンパスの片柳研究所棟も16階建てのきれいな建物です。みなさんも是非この建物で有意義な学生生活を謳歌してください。

応用生物学部 今井伸二郎

はじめまして、野嶽勇一です。

| 投稿者: 応用生物学部スタッフ

はじめまして、野嶽勇一です。この度、生化学研究室の教授として着任しました。趣味は似顔絵、野球、ドラマ視聴、東スポ購読、ビール、カラオケ(ジャニーズ系)です。苦手なものは、虫とミッキーのTシャツです。好きな食べ物は、ハンバーグとからあげクンチーズです。最近、焼売が好きなことに気付きました。やはりヨコハマの血が流れている…。

さて、大きな魅力でいっぱいの小さな世界に関するお話を少々。私たちの身体には数多くの細菌が生息していることを知っていますか?これらの細菌は「常在菌」と呼ばれ、私たちの健康状態に深く関わっています。常在菌の中でも特に有名なのが、腸に1,000兆個以上も存在している「腸内細菌」です。腸内細菌の中には乳酸菌やビフィズス菌のように、腸内の環境を整えるはたらきをもつ、いわゆる「善玉菌」がいます。これらの善玉菌は免疫力を高めたり、コレステロールを減らしたりすることにもパワーを発揮して、私たちを支えてくれています。生きた善玉菌を含むプロバイオティクス(ヨーグルトなどの発酵食品)やプレバイオティクス(食物繊維やオリゴ糖等)を食べる機会を増やしていきたいですね!

最近では、皮膚に生息する「皮膚常在菌」の存在も注目されています。皮膚常在菌の中にも、皮膚の健康状態に貢献する心強い善玉菌がいるのです。表皮ブドウ球菌です! 表皮ブドウ球菌(画像)は古くなった皮脂を、皮膚に潤いを与えたり肌荒れを防いでくれたりする物質に変えてくれます。表皮ブドウ球菌には「美肌菌」というニックネームが付けられているように、まさに「天然のスキンケアクリーム」を作ってくれるのです。艶やかで健康的な肌づくりのために、美肌菌にも注目してみましょう!

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このように、おなかやお肌の状態を改善する上で、常在菌と善玉菌の関係は大変重要です。私は善玉菌が示す有用作用を解析し、そのパワーを活用して常在菌全体を好ましい状態に改善するための食品研究やスキンケア研究に挑戦しています!これまでに、乳酸菌が産生する物質がガン細胞の増殖や肝障害の進行を抑制することを見出しました。また、脂質代謝や薄毛、アレルギーに対する有効性も示しています。腸内細菌叢の制御をはじめとした作用機序の解明に関する研究成果も得ています。また、「自分の美肌菌」を「直接的に活用」した新しいスキンケア法(「美肌菌戻し法」と命名)を構築し、世界初の美肌菌化粧品の開発にも至っています。現在は、アトピー性皮膚炎に対する美肌菌の応用研究に奮闘中です。これまでに得た知見をもとに、多くの食品・飲料・化粧品メーカーとの間で製品開発を目的とした産学共同研究にも積極的に取り組んでいます。

最後に、講義・実習に対する意気込みです。生化学、食品製造学、食品実験等を担当します。「理解してもらえたら、講義は楽しくなる!」と信じています。説明に必ずひと手間かけることを自分に課して、学生の皆さんが次も受講したくなるような情熱溢れる楽しい講義にしていきたいと思っています。どうぞ宜しくお願いします!一緒に頑張りましょう!

ご入学、ご進学おめでとうございます。

| 投稿者: 応用生物学部スタッフ

応用生物学部応用生化学研究室の横山です。
毎年3月20日くらいから、急にあわただしくなります。在学生ガイダンス、アドバイザー面談(学生との個別面談)、入学式、新入生ガイダンス、新入生学部交流会(歓迎会)などの行事が立て続けにやってくるからです。今日は、4月6日に行いました、新入生学部交流会についてちょっと紹介します。午前の部では、2年生上位入賞グループによる調査研究課題(PBL、Project Based Learning)のプレゼンテーションのあと、応用生物学部の教員紹介を兼ねたクイズ大会を行いました。某TV局が夏に行っている高校生クイズの○✕で解答するアレです。われわれのようなオジサン世代ですと、ウルトラクイズと言った方がわかりやすいかもしれません。何問かを連続正解して勝ち残った新入生には、図書カードのプレゼントが出ますので、新入生も本気モードです。ここでちょっと出題されたクイズを紹介します。読者の皆さんも一緒に考えてみてください。

問題1(松井先生出題を改変)
新しい微生物を発見すると自分で命名することができます。例えば、掘越さんが発見した微生物には、Pyrococcus horikoshii (パイロコッカス ホリコシイ)と名付けられています。

では、問題です。東京工科大学で発見された微生物に、Sulfolobus kokadaii (スルホロバス コウカダイ)と名付けられたものがある。○か✕か?

(答えと解説は、問題3のあと。)

問題2(加藤先生出題)
京都大学の山中先生が世界に先駆けて作製したiPS細胞ですが、小文字の「i」は、「iPhone」を真似たものである。○か✕か?

(答えと解説は、問題3のあと。)

問題3(横山、昨年出題)
高尾山は八王子市内にあり、世界一登山客が多い山です(年間260万人)。下の写真(A)、(B)のうち、一方は高尾山です。

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高尾山は、 (B)である。○か✕か?

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はじめまして

| 投稿者: 応用生物学部スタッフ

皆さん、はじめまして。岡田麻衣子です。今年の2月より矢野研究室の助教に着任致しました。新人とはいっても、昨年は実験講師として食品コースや化粧品コースの実習に参加させていただいておりました。それを縁に今でも声をかけてくれる学生さんが沢山いて、大変嬉しいことです。大学では講義や実習で学生の皆さんと交流することが多いと思いますが、ぜひ通りすがりにもお気軽に声をかけてもらえると嬉しいです。

そんな私の研究室以外の生息地は、主にフードコート前の庭園になっております。たまにその周辺の白黒ハチワレ模様のネコがいて、そのネコを眺めるのにはまっております。まったく懐いてもらえず、ツンデレのツンしかありませんがそれまたネコの魅力なので仕方がないでしょう。気が向いたら写真を撮ったりしています。下の写真は昨年の秋頃のものす。工科大は花や木々が季節ごとに移り変わるので、それも楽しみの一つですね。

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さて、研究はというと私は乳がんの研究をしております。女性では11人に1人が乳がんになる可能性があります。この数は少ないと思いますか?それとも多いと思いますか?実は女性がかかるがんの中でNO.1というとても身近ながんなのです。乳がんが発生する仕組みや増殖する仕組み、そして治療する仕組みの鍵となっているのが『女性ホルモン』である“エストロゲン”とその作用の実行部隊である “エストロゲン受容体”というタンパク質です。

このような女性ホルモンは、元来はもちろん身体に良い働きをしています。例えば、子宮や乳腺などにおいて妊娠・出産に必要な身体の発達を促すのは代表的なエストロゲンの作用ですね。また、多くの女性が加齢によりエストロゲンが少なくなると、骨粗鬆症になることが知られています。これはエストロゲンには骨増強作用があるためです。では、このような身体に大切な作用をもたらすエストロゲンが、なぜ乳がんのリスクとなる諸刃の剣となるのでしょうか?

この謎を解き明かすためにエストロゲンの指令を実行するエストロゲン受容体の働きを研究しています。働き、といってもエストロゲン受容体のみを調べるわけではありません。例えば、会社ではプロジェクトに応じたメンバーでグループワークをすることがありますよね。また、みなさんが行う実習などでも、時にはグループ内で役割分担をすることがあるでしょう。細胞内ではヒトの社会 と同じように、何か機能を効率良く発揮する際に、目的に見合ったタンパク質群がグループ(複合体)を形成し、役割分担をしながら協調的に働くことがままあります。時には専門的な役割をもつタンパク質を招きいれて、臨機応変さを兼ね備えます。

エストロゲン受容体もタンパク質ですから、例外ではありません。エストロゲンからの指令を受け取ったエストロゲン受容体も、各々固有の機能をもったタンパク質群と 目的に見合った複合体を形成して活躍していると言われています。ですので、先にお話したエストロゲンの諸刃の剣となる作用を解明するに、正常な細胞やがん細胞あるいはがん細胞の種類で、エストロゲンと一緒に働くはタンパク質がどのように変化するのか?変化するとエストロゲンの指令はどのように実行されてしまうのか?ということを明らかにしたいと考えています。おそらくがん細胞ではまだ発見されていない、新しいエストロゲン受容体のパートナータンパク質や役割があるのではないでしょうか。そのようなタンパク質を発見して、がんをはじめとする疾患の新たな分子治療薬の開発に貢献していきたいと考えています。

こんなにエストロゲン受容体の話ばかりして何ですが、エストロゲン受容体と似たような構造をもつ受容体がヒトでは48種類ありそれぞれに対応する生理作用や疾患が存在します。男性ホルモン受容体もその一つですね。エストロゲン受容体の仕組みを知ることで、これらの多くの受容体に関わる生理作用や疾患の解明にも応用しながら研究を進めています。

随分と漠然な内容をお話しましたが、乳がんにおけるエストロゲン受容体の働きについて、具体的には『転写制御機構 』といったゲノム情報を“選択”する仕組みや、『DNA修復機構』といったゲノム情報を“維持”する仕組み、いずれの制御にも密に関わる『タンパク質分解制御機構』に着目して研究を進めています。もし興味があればお気軽にお声かけ下さいね。

ミライに乗った!

| 投稿者: 応用生物学部スタッフ

大学を卒業すると、企業への就職、大学院への進学など様々な進路があり、それぞれに対する準備が必要になります。東京工科大学では、企業でのインターンシップに加えて、各種産業分野での企業見学を実施しています。先日、国内エネルギー企業の最大手、JXTGエネルギー中央研究所を見学させていただきました。

この会社は、ENEOSガソリンとして有名ですが、次世代エネルギー、環境関連、バイオテクノロジーまで広範囲な研究開発をしています。見学の最後に、次世代エネルギーである水素ガスを利用した燃料電池を搭載した‘ミライ’に(敷地内ですが)乗せていただきました。見学者一同(引率の私も含めて)、その静かさとスムーズな加速大感動(!!)でした。なかなか体験できるものではありません!担当者の方には、開発のご苦労や企業の考え方など色々と教えていただきました。ありがとうございました。

就活はこれから本格的になっていきますが、参加者にはそれぞれ、感じるものがあったようです。

Mirai

ミライ!!

卒業生への手紙

| 投稿者: 応用生物学部スタッフ

3月20日。あいにくの雨模様で、この間までの暖かさがウソのように冬に逆戻りの天気でした。この日が、今年の卒業式。教員をしていて良かったと、一年で一番そう思える日です。卒業生の皆さんおめでとう!

思えば3年生の後期から研究室に配属になり、それから約1年半。あっという間に時間が過ぎてしまいましたね。研究室配属直後は、研究らしきものは殆ど何もできなかった皆さんが、それぞれ先輩について実験のやり方を4か月くらいかけて覚えました。真剣な表情で先輩の説明を聞いている皆さんを、私はよく覚えています。そして、だいたい実験を覚えた頃には先輩は卒業でいなくなってしまい、皆さん自身は就活が始まってしまいました。卒研を気にしながらも就活に明け暮れ、ようやく内定がもらえたと思ったら、いつの間にか季節は夏でした。卒研どうしよう!と、不安気な皆さんの顔が忘れられません。この人たちに本当に卒研ができるのかな?そんな不安が脳裏をよぎる毎日でした。

でも、夏休みをいつもより早めに切り上げて実験したり、私に相談に来たりして、次第にやる気を見せ始めた皆さんでした。前期の終わりには、卒研の中間発表会をそれなりに乗り切っていましたね。やればできるじゃん!私は嬉しかったです。一方、どうしていつもそうしないの!という気持ちも、正直、湧き上がって来ましたよ。

秋からは皆さん自分の研究への理解も進み、自分なりに色々工夫をするようになりました。データも揃ってきて、一端の卒論が書けそうな雰囲気が漂ってきました。もっと時間があったら、もっと良い研究になるのに・・・。そう思った頃には、卒論を書き始めないといけなかったですね。最終発表も立派に行いました。1年で英語の論文もそれなりに読めるようになりました。とても成長しましたね。

卒業式を終え、皆さんは社会に羽ばたいて行きます。私だけ大学に取り残されるような気がして少し寂しいのですが、実は私も30年前に皆さんと同じように大学から飛び立って行ったのです。今年は皆さんの番です。卒業しても研究室に遊びに来て下さい。先生は教え子が遊びに来るのを待っているものなのです。そして、立派な社会人になった姿を先生に見せてください。皆さん元気で!

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植物由来の化粧品作りに挑戦中

| 投稿者: 応用生物学部スタッフ

応用生物学部化粧品材料化学研究室の柴田です。

さて、前回の復習からです。昨年のブログ「黄色は最強であるという話(2017/06/28)」にて、プロ野球球団のチームカラーと光の波長エネルギーとの関係を考察し、当時セ・リーグの上位3チームであった、赤、オレンジ、黄の中では黄色の我が球団がエネルギー的に優位であるという学説を提示しました。

そして結果は・・・。愛すべき黄色の球団は、よりエネルギーの高い青色球団に泥んこクライマックスシリーズで打ち負かされ、青色の球団は黄色よりもエネルギーの低い赤色にも勝って日本シリーズに進出ということになりました。このように自説が証明されたのですが、悔しいったらありません。

気を取り直して、今回は研究の話をしましょう。我々の研究室では、敏感肌など肌が弱い人や高年齢の人でも安心安全に使用できる化粧品を目指して、化粧品用の原料開発研究に取り組んでいます。

化粧品が今のような形で一般に広まったのは第一次世界大戦の頃だといわれています。このころに石油化学工業が発展し、例えば口紅に使う赤色の着色剤は高価なベニバナ色素から合成色素へと置き換えが可能になったことで、化粧品の低価格や大量生産が可能になりました。それ以前は、化粧品原料として植物や動物由来の油脂、鉱物由来の粉体などが主に用いられていたのですが、以降はその多くが石油由来の化学品へと置き換わっていきました。爆発的に化粧品製造メーカーが増えた時期には、副生成物や粗悪な原料による化粧品の肌トラブルが発生したこともありましたが、現在ではそのようなことはまずありえない程、化粧品の安全性向上の技術は進んでいます。

ところで、肌が弱い人の化粧品に対する安全・安心感を高め、かつ持続可能社会のためにできるだけ再生可能原料を使っていこうという考えから、加工食品と似たように、化粧品の原料も化学品から再び植物由来へ戻ろうという動きがあります。ただ、大昔のような植物から取り出したものをそのまま使うということでは、現在の化粧品の性能を満足できません。例えば、現在の化粧品はドラッグストアの店頭で日に浴びながら数年間置かれても品質は大丈夫だという高い安定性が求められています。ここが要冷蔵や賞味期限1ヶ月などの指定が可能な食品とは違うところです。

我々の研究室では、最近開発された技術であるナノテクノロジーや複合化技術を天然素材に適用することで、性能的に満足できる、あるいはさらなる付加価値をもつような植物由来の原料の開発に取り組んでいます。今までに開発された、あるいは現在開発中の原料を列挙しますと、海苔から取りだした蛍光発色着色剤。食用果実の皮を利用した乳液。植物油脂だけでできたリップクリーム。シークワーサーの果汁から作った紫外線防御剤。シワを隠す効果をもつ植物パウダーなどがあります。応用生物学部の学生は、これらの開発を卒業論文研究あるいは修士論文研究としておこなっています。

これら我々の開発した新しい原料を駆使することで、安全安心で高機能な化粧品がさらに発展していくものと期待しています。

おやおや「でも、それってお高いんでしょう?」という声が聞こえてきましたね。「いえいえご心配なく、今回は特別お買い得なお値段で・・・」と言いたいところですが、現状ではえらくお高いんです。そこの改善も研究課題のひとつです。

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写真1 植物原料だけで作成したリップクリーム。唇にフィットする感触が良好だと好評です

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写真2 試作した口紅スティックは学生が念入りに性能チェックをします

土筆

| 投稿者: 応用生物学部スタッフ

今年の冬は大雪があり、大変だった印象があります。しかし、3月に入ってからは5月並みの陽気の日になったり、寒くなったりと「三寒四温」という言葉にぴったりの春となっています。

このような時期なので、ひょっとしたら出ているかな? と思い、大学の道端を注意してみると、期待通りに春の季語でもある「つくし」が出ていました。季節としては少し早い気もしますが、先日の陽気で出てきたのでしょう。

「つくし」は「スギナ」という植物の胞子茎とよばれる部分で、筆のような形をしています。先端の丸いところから胞子をたくさん放出させた後、枯れていきますが、その後に緑の栄養茎がでてきます。

「つくし」が出るこの季節は、卒業式と入学式があって大学にとっては切り替え時期です。本学の今年の卒業式は3月20日、入学式は4月4日を予定しています。「つくし」とともに新年度が始まります。

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