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1年生頑張っています!その3

先端食品コースの阿部です。

10月29日(日)に八王子市教育委員会と東京八王子プロバスクラブが主催する「宇宙の学校」の第4回目(今年度の最終回)が本学で開催されました。応用生物学部の1年生は毎年このイベントのお手伝いをしています。また、2年生、3年生数名も本イベントの手伝いに参加してくれています。

今回は「葉脈標本でしおりを作ろう」といった内容でした。宇宙の学校は今回のように生物的なテーマも扱い、子供たちに理科の楽しさを与えてくれるイベントです。今回のテーマはまさに応用生物学部の学生が得意とする内容で、研修中も学生は楽しそうでした(写真1)。このしおりは葉脈だけを残した葉を台紙に乗せた後に色を付けて、それをラミネート加工して作るのですが、器用な子供たちは、うまく葉を取り入れた絵を台紙に描いてユニークなしおり(写真2)を作っていました。(私は中学の美術で10段階評価の2を取るほど、絵を描くことが苦手なので、子供たちのセンスに素直にすごいっ!と思いました)

葉脈標本を作った後は、子供たちが各自で行ってきた自由研究の発表をしました。たどたどしいところもありましたが、一生懸命発表をしている子供たちの姿に、学生は何か感じるものがあったかもしれませんね。

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今年度も4回行われた宇宙の学校ですが、学生の皆さんのおかげで無事に終えることができました。最初は、せっかくの日曜日に朝から大学に来て・・・と、ちょっとだるそうにしていた学生も、終わった頃には何かしら顔つきも変わって、どこか成長したように感じられました。来年も宇宙の学校は本学で実施される予定です。ということは、また来年もここで成長する学生が見られそうで、今から楽しみです。

3年生の学部長賞選考会

応用生物学部では毎年1~3年生から選考された学生を「学部長賞」として表彰しています。1年生は4,5人のグループに分かれてPBL(課題解決型学習)を行い、優秀なグループが学部長賞に選ばれます。具体的には、「生命科学やバイオテクノロジーを活用した問題解決」に関連するテーマを各グループで決めて調査し、ポスター発表により受賞グループが選ばれます。2年生も4,5人のグループに分かれてテーマを決めて調査し、プレゼンテーションを行います。3年生は、1,2年生とは違い、個人戦です。3年前期の学生実験のレポートで高評価を得た候補者がレポートの内容をプレゼンテーションして、受賞者が選ばれます。

先日、バイオテクノロジーコース3年生の学部長賞選考会が行われました。9人の候補者がひとり7分ずつプレゼンテーションを行い、つづいて教員・学生からの質問に答えました。プレゼンテーション中の候補者の緊張が審査しているこちらにも伝わってきました(私もなぜかドキドキ)。最終的に、教員と学生の投票により9人の候補者から4人の受賞者が選ばれました(受賞者は後日学内サイトで発表)。気が早いですが・・受賞者の皆さん、おめでとう! 受賞を逃した皆さんは残念ですが、今回のように大勢の人の前でプレゼンテーションした経験は、今後、卒研審査会や社会に出てからきっと役に立つでしょう。

候補者の皆さん、お疲れ様でした!

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テレビドラマのロケ

 クラブ活動・サークル活動とか,卒業研究とか,ちょっと,頑張っていることがある学生は,休日に大学へ登校することがあるかも知れません。

 そんな休日に登校してくると,ときどき遭遇するのが,テレビドラマのロケ(ねらって出くわすことはできません)。先日,研究用の分析機器の調整をしようと土曜日早朝に登校してきたら,研究所棟という建物の1階で生の水谷豊に会いました。反町隆史もいたので,多分,テレビドラマ「○○」のロケではないかと考えられます。

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建物玄関から1階ロビーへ水谷と反町が歩くシーンや玄関わきで水谷が携帯電話をかけるシーンがエキストラとともに撮影されていました。

 5月のゴールデンウィークとか創立70周年休業日とか,そういうときも「鑑識」という腕章を付けたおじさんがウロウロしていたり,高校の制服を着たエキストラが大挙して本学の噴水前にいたりということがある。研究室では,「下に警察来てるみたいだけど,なんか事件でもあったの?」「中居正広と栗山千明が出演しているドラマのロケみたいですよ。下だけじゃなくて,坂の上の方でもなんかやってますよ」という感じの会話がされたり・・。でも,学生の皆さんは総じてこういうときも冷静ですよね。ドキドキしているのは,おじさんだけ。

 ということで,ドラマなどの番組の最後の字幕スーパーが流れるときに,よく注意してみると「東京工科大学」と書かれていることがあります。ただし,応用生物学部などがある八王子キャンパスには限らないことに注意が必要だ。たとえば,米倉涼子が「私,失敗しないんで」と台詞を吐く某ドラマでは,八王子キャンパスではなく,医療保健学部などがある蒲田キャンパスの建物の外観が使われている。

使用後の水はどのようにして綺麗にする?

みなさん、こんにちは。
水環境工学研究室の助教の筒井です。

朝起きてトイレに行ったり、食事の時に洗い物をしたり、夜にお風呂に入ったりと、私たちは日ごろ何の不自由もなく水を使って、使い終わった後の水は流してしまっています。その汚れた水は、そのまま環境中に流してしまうと汚染につながるので、綺麗にした上で河川や海に放流されています。
今回のブログでは水を綺麗にする技術についてお話しをしたいと思います。

日本の多くの地域では、流した水は下水道を通って下水処理場に集められて、そこでよごれを取り除いています。ここで活躍するのが、「活性汚泥(Activated Sludge)」という微生物の集団です(下の写真)。活性汚泥はもともと排水に空気を送り込むことで形成された沈殿物のことで、1914 年4 月に英国のアンダーソンとロケットが水をきれいにできることを発表しました。日本ではその後、1930年に名古屋にて下水処理システムに使われ、現在に至っています。活性汚泥中には非常に多様でたくさんの細菌、古細菌、真菌、微小動物が共存しており、空気を送り込んでやることで、細菌などが私達の排出した汚れ(有機物)を分解してくれます。活性汚泥に接触させた後、重力で活性汚泥を沈め、上澄みを消毒することでよごれ(有機物)の少ない水が得られるので、それを河川に放流しているのです。

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活性汚泥を用いた排水処理技術は、社会の変化にともなって、有機物除去効率を上げたり、窒素やリンの除去に対応したり、省スペース化に対応したりするために、一部運転方法などが変更されているものの、100年間にわたって使われ続けており、シンプルながら合理的な技術であると言えるかもしれません。

一方で、その仕組み(どんな細菌が存在しているのか?それらはどんな働きをしているのか?)については、開発されて100年を超えた今でも十分に分かっておらず、謎が残ったまま世界中で活躍しています。また、名前やその見た目からはあまり良いイメージが無い活性汚泥は、従来は廃棄物として捉えられてきましたが、最近では視点を変えて農業への有効利用や、エネルギー源としての利用に向けた研究が進められています。このように、長い間使われている技術である活性汚泥法ですが、視点を変えたり、他の分野の技術の向上によって新しいチャレンジが可能になったりするため、現在でも多くの技術者・研究者が取り組んでいます。

普段目にすることはありませんが、私達はこのような生物に支えられて快適に過ごしているというお話しでした。

 

研究室OBが遊びに来てくれました!

 生命科学・環境コースの矢野です。

 先日私の研究室の卒業生が久しぶりに研究室に遊びに来てくれました。彼はお菓子のカントリーマアムでおなじみの株式会社不二家に勤務しています。このときも大学近くのスーパーでお菓子の市場調査をしたついでに研究室に寄ってくれました。彼が来るときはいつもお土産に大量のカントリーマアムや新商品を持ってきてくれるので、研究室の学生みんなで美味しくいただいています。

 またこのとき、これから就職活動を行う3年生や、すでに就職が決まった4年生に対して、就活のアドバイスや会社での仕事の内容、社会人としての心構えなどを丁寧に教えてくれました。こういうときに、OBとのつながりは本当に大事だなあと感じます。在学生にとっても大いに刺激になったことでしょう。

 在学生が卒業して立派な社会人となったら、ぜひ研究室に遊びに来て、今度は自分たちが後輩の学生にいい刺激を与えてほしいなと思います。

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紅華祭の裏で・・・

先端食品コースの阿部です。

 10月8、9日(日、祝)に紅華祭が行われましたが、楽しんでいただけたしょうか?今年来られなかった方は、ぜひ、来年遊びに来てください。

 さて、その時、私は紅華祭には行けず、遙か遠い北の地網走(写真1)で実験をしていました。私の研究分野は食品タンパク質が主ですが、今回はちょっと系統の異なる実験をしてきました。詳しいことはまだお話しできませんが、なかなかユニークな研究です。

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 この研究はコンピューターサイエンス学部の先生とのコラボレーション企画で、写真はサケの写真を撮っている風景です。(写真2,3)今回は2トン弱のサケを撮影してきました。サケ1匹あたり約4キロなので、今回の撮影では、だいたい500匹くらいのサケの尻尾をつかんで撮影場所に運んだことになります。これを書いているときは、あちこちが筋肉痛ですが、これだけ動けるということは、まだまだ若いということですかね!??

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 晩御飯は「きんき」という魚をCSの先生と学生の3人で食べてきました。この魚は網走では「めんめ」といいます。身がとても柔らかく、脂もしっかりのってて、結局、背骨しか残らないほど綺麗に食べてきました。(写真4,5)

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 出張は大変ですが、こういう地方の美味しいものを食べれるのは醍醐味ですねっ!!

ビタミンCの不思議

 ビタミンEが脂溶性ビタミンの代表選手とすれば、ビタミンCは、最も有名な水溶性ビタミンである。化学的には L-アスコルビン酸という化合物であり、構造的にはブドウ糖とよく似ている。実際マウスのなどでは、ビタミンCはブドウ糖から酵素で合成され、細胞の中に入る時はブドウ糖と同じ経路で細胞内に入ることが知られている。生体の活動においてさまざまな局面で重要な役割を果たしている。食品に含まれるほか、ビタミンCを摂取するための補助食品もよく利用されているほど不思議で面白い栄養素は他にないのではないか。ビタミンCの血中の生理学的な濃度は70マイクロモル程度だと言われているが、10マイクロモル以下に低下すると、壊血病という重大な病気になる。壊血病になるレベルでなくともビタミンCの濃度が低下すると老化が促進されるという。ビタミンCの不足によって起こる壊血病は霊長類特異的な疾患である。なぜなら哺乳類の中で霊長類だけがビタミンCを自身で合成できないからである。これは霊長類がブドウ糖からビタミンCを合成する酵素が失活しているためである。またこの酵素を失活したのは約6000万年前だと言われている。この時期は地球の歴史の中でそれまでになかった「樹冠」という環境が生まれた時期であり、この樹冠に最も適応したのが霊長類である。この霊長類は樹冠にある豊富にある果実を常に食することができたため、ビタミンCを合成する酵素が失活しても問題はなかったのではないかと推察される。またミトコンドリアの遺伝子変異の研究から、げっ歯類から霊長類が分かれたのがまさしく6000万年前であるとされ、ビタミンCを合成する酵素を失った時期とぴたりと一致する。これらの知見は、ビタミンCの生理的な重要性を示唆しているのである。またこの有力な証拠として、ビタミンCを自身で合成できるマウスでは、この酵素の遺伝子をノックアウトすると、あたかもヒトの壊血病のような症状を示すことが知られている。興味深いことにこのノックアウトマウスは、ガンの発生確率が有意に増加するとい。これはビタミンCの存在がガンの進行を抑制する可能性を示唆するものである。最近ガン治療で流行している高濃度ビタミンC点滴が有効である生理学な根拠としてビタミンCの抗ガン作用が挙げられるが、ひとつはこれである。

 ビタミンCが関わる歴史上有名な事例として、バスコ・ダ・ガマのインド航路の発見(1494年)の航海がある。この航海によって、インド航路が開発され、大航海時代が開始されたとみてよい。このような世界史の教科書に書いてある事実の他に、ビタミンCに関する重大な出来事がある。すなわちリスボンに帰港したとき、船員の半分以上が壊血病で死亡していたという。イギリス海軍の軍人がレモンにこの壊血病を予防する効果があることが発見し、長い航海の場合はレモンを積み込むことをするようになるのは、バスコ・ダ・ガマのインド航路の発見から200年以上経過した後だったのである。逆に言えば、18世紀に至るまで、欧州から南米、欧州からアジアに至る航路を超えて旅行するのは、常に船員の何割かが壊血病で死亡していたと考えられ、文字どおりに命がけの航海だったのである。レモンの中に含まれる抗壊血病因子の発見はさらに200年を要しいている。すなわちセント・ジョルジュというハンガリー出身の生化学者がアスコルビン酸という物質を発見し、これがレモンに含まれる壊血病を予防する成分であることを証明し、ノーベル医学生理学賞を受賞したのは、1937年のことである。まさにセント・ジョルジュのビタミンCの発見によって、ビタミンの研究が当時の医学研究の中心になったといってよい。また本当の意味で壊血病は非常に稀な病気になったのである。

 ライナス・ポーリングという化学者は蛋白質の2次構造の発見でノーベル医学生理学賞(1954年)また反核運動で1962年にノーベル平和賞をとった、当時でも今でのビックネームである。彼の業績の中で当時の医学者にあまり認められなかった仕事に、ビタミンCの関する仕事がある。1950年代から、分子矯正医学という学問を唱えて、彼がビタミンCの大量点滴を行うことになった。特に彼が想定したのはガン治療であり、ガン患者に1日数十グラム(50グラム以上)を点滴することによって抗ガン作用があると報告して、当時の学会に波紋を与え、多くの学者から強い批判を浴びた。このビタミンCの抗ガン作用は、一度はライナス・ポーリングの間違った報告として黙殺されていた時間が長く続いた。これから50年程度経過して、ビタミンCを大量に点滴するとガン患者に有効であるという報告され、多くの研究者がライナス・ポーリングの報告を追試し、その結果が正しかったことを認めた。現在ではビタミンCの大量点滴(1日100グラム程度を毎日点滴)はステージ4のガン患者に効果があるという事例が多数蓄積している。日本においても多くの病院で保険適用外ではあるが、放射線治療、化学治療及び外科治療の補助治療として、末期ガン治療に使われることがある。ライナス・ポーリングのグループは患者に点滴で投与したのに、それに異を唱えて実験を行った人々はビタミンCを経口投与で行うという基本的な齟齬があったのは有名な話である。以下の図で示すように、ビタミンCの経口投与ではビタミンCの血中濃度がmMオーダーまで増加することは殆どないのに対して、大量点滴ではmMオーダーをはるかに超えることも容易である。もうひとつの違いを述べれば、ビタミンCの経口投与では腸管の中で大部分が酸化されてデヒドロアスコルビン酸になるのに対して、大量点滴は血中に酸化されていないビタミンCが大量に存在できるという点で異なっている。酸化されていないビタミンCがmMオーダーで体内に存在できるようにすることが、ビタミンCの大量点滴の抗ガン作用のエッセンスであると考えらえるのである。

応用生物学部 佐藤拓己

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1年生頑張っています!その2

先端食品コースの阿部です。

101日(日)に八王子市教育委員会と東京八王子プロバスクラブが主催する「宇宙の学校」の第3回目が本学で開催されました。前回もお話しましたが、「宇宙の学校」とは実際の宇宙に関することだけでなく、日常で起きている現象を実験や工作を通じて、近隣の子供たちに理解してもらうプログラムです。応用生物学部の1年生は毎年このイベントのお手伝いをしています。また、2年生、3年生数名も本イベントの手伝いに参加してくれています。

今回は「コマの性質を知ろう」と「スポイトロケットを飛ばそう」といった内容でした。コマなんかは子供の頃よく遊んだりするものですが、なぜあんなに綺麗にコマは回るのか、大きいコマと小さいコマで回り方はどう違うのか等を考えていくと、意外に面白いものです。スポイトロケットについても、どうやったらスポイトを高く飛ばすことができるのか、学生と一緒に色々と考えて工夫している子供たちが多く、子供たちだけでなく学生にとっても大変有意義な一日になったと思います。(写真は宇宙の学校の様子)

 宇宙の学校で使用する教材のほとんどは物理を題材にしているため、応用生物学部の一部(多く!?)の学生はその題材にやや抵抗感があるようです。しかし、大学を卒業して、食品工場などに就職したときはあちこちで、物理で習うような事象が出てきます。また、食品コースでは、将来は食品の企画開発をやってみたいという学生がよくいます。しかしながら、企画開発をするにしても、そこで出たアイディアを工場に落とし込まなければならないため、最終的には企画開発の段階で物理の知識を用いた工学的なセンスが問われます。そのため、こういうところで物理に対しても少しでも苦手意識をなくし、幅広い分野で力強く活躍できる人材になってくれればなと思います。

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ガン細胞の栄養補給ルートを利用して、ラクトフェリンでガンを死滅させる

医薬品コースの佐藤 淳です。私の研究室で取り組んでいる研究の一つを簡単にご紹介したいと思います。ちょっと、難しいかもしれませんが、医薬品コースで目指している研究、教育の方向性を理解いただけるのではないでしょうか?

自然免疫で機能するラクトフェリン

 私の研究室では、自然免疫という先天的に我々の身体が持っている免疫(感染やガンなどから我々を守っている仕組み)で機能するラクトフェリン (LF) というタンパク質に着目して、バイオ医薬品としての開発をバイオベンチャー企業と進めています。LFはミルクに含まれるタンパク質で、機能性食品としての開発が進んでおり(サプリメントはもちろんのこと、粉ミルクやヨーグルトなどに入っています)、耳にされた方も多いのではないでしょうか?そう、皆さんの身体の中でも、毎日LFがかなりの量作られていて、我々の身体を守ってくれているのです。

ラクトフェリンはガン細胞を攻撃する

 LFはガン細胞を攻撃する機能を持っており、主に2つの方法でガン細胞を死滅させます。第1の方法は、ガン細胞を攻撃する免疫細胞を元気にして、元気になった免疫細胞がガン細胞を死滅させる方法。身体の中では、主にこの働きでガン細胞を攻撃します。もう一つは、LF自身がガン細胞を直接死滅させる方法。残念ながら、この働きは強くありません。研究室では、後者のLFのガン細胞を直接死滅させる機能に着目して、この機能を高めることで、より強力な抗癌剤を開発しようと、院生を中心に取り組んでいます。詳しいことは省略しますが、LFは分子まるごとの形でガン細胞に取り込まれると、細胞内に入って、ガン細胞を死滅させます。どうも、ガン細胞に取り込まれる量が少ないために、ガン細胞を上手く死滅させられないようなのです。それなら、ガン細胞に取り込まれるLFの量を増やせば良いのでは?・・・・と考えて研究を進めています。

どうやってガン細胞により多くのLFを取り込ませるのか?

では、どのようにしてもっと多くのLFをガン細胞に取り込ませるのか?・・・これが大きな課題です。ガン細胞は、その早い増殖を維持する為に栄養分が必要であり、細胞外からグルコースやアミノ酸、さらにはタンパク質などを大量に細胞内に取り込んで生きています。LFの細胞内取り込みのために、我々はこのガン特有の代謝様式に着目しました。詳しいお話しはしませんが、簡単に言えば、ガンが細胞外からいろいろな栄養分を取り込む代謝様式を使って、このルートでどさくさ紛れに?LFを細胞内に導入しようという作戦です。実際にこの作戦をヒト肺がん細胞株に対して試みたところ、ガン細胞に対するLFの増強した細胞増殖阻害が観察され、ガン細胞の形が変化しました。現在、実際に、ガン細胞内により多くのLFが導入されているのか?など、その増強効果をもたらすメカニズムを調べています。

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我々の夢は、大学発のバイオ医薬品を開発することであり、大学院生を中心として日夜、この夢を追っています。現実は厳しく、難しいですが、これを夢に終わらせることなく、ぜひ現実のものにしたいと願っています。

 

医薬品コース 佐藤 淳

そのダイエット番組の結果で、本当にそのダイエット法に効果があると言ってよいのか?

今回は、効果があるかどうかをどう判定するという話について書きたいと思います。例えば、医薬品の開発などの研究では、その医薬品に効果があるかどうか確認するために実験を行います。この実験結果を種々の統計学的な手法を用いて解析することで、薬を使わなかった場合に比べて効果があるかどうかを判定します。統計学的手法の基本的な考え方は、薬を使ったときの変化が、偶然のバラツキに対して、明らかに差があるかどうかを判定するということになります。

 

 ここで、ダイエット番組で、3人のモニターがそのダイエット法を実施して、体重の変化が次のようになったとします。

 Aさん 実施前 75.0 kg  実施後 72.0 kg

 Bさん 実施前 83.0 kg → 実施後 80.0 kg

 Cさん 実施前 65.0 kg → 実施後 64.5 kg

 

 この結果を見ると、全員の体重が減っているので、効果があったような気になりますが、統計学的に見るとどうなるでしょうか? そこで、“対応のある平均値の検定法(対応のあるt検定)”を用いて、解析してみると、p値:0.12という結果が得られます。これは、このダイエット法を実施しなくても12%の確率で、つまり、10回実験すると1回くらいはこのような結果が得られるということを意味しています。

 

 統計学の考えでは、少なくともp値が0.05未満、すなわち、20回やっても偶然では1度も起きなきくらいの結果でないと効果があるとは認めないということになっていますので、この結果では、このダイエット法に効果があるとまでは断定できないということになります。 効果があるかどうかをはっきりさせるためには、人数を増やして、実験の精度を上げることが必要になってきます。

 

 科学的に物事を判断するためには、得られた数値を直観的に判断するのではなく、きちんと統計学的な検証を行うことが重要といえます。ダイエット法の番組もこのような視点で見ると、安易にまねをしなくなるかもしれません。

 

応用生物学部 村松

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